人権啓発劇『希望』

 

人権啓発劇『希望』あらすじ

 

一幕 

伊勢音頭太鼓の音、伊勢音頭お祭りがくることを楽しみにしていた子どもたちが、だんじりかついで、練り歩く自治会の大人に子どもだんじりをつくってもらったことを喜ぶ子どもたち。祭りのことを楽しみにしている大人だんじりがあったらと夢を語る子どもたち仕事帰りの誠司さんと浩さん、竜也さんが登場し、子どもだんじりができた当時の話をする。それは、自分たちが部落差別と闘う証であると・・・

二幕

 数日経ったある日、ここは鈴木崇(スーさん)の家、夕食の準備に大わらわの妻仁美、祖母と三人で来週行われる小地域懇談会のことに付いて話をしている。国立療養所大島青松園に入所している、おじさん(岡村さん)のことに話題が及ぶ、かつて様々な苦悩があった家族であるが、ハンセン病問題を十年前から学習し、今はおじさんと祖母(妹)、崇、妻仁美は交流を続けている。娘のみどりは中学校の教師、石鎚自治会の「子ども会」の顧問そこで昨年誠司と知り合い、二人で協力して子ども会を運営している。しかし、スーさんは、何かすっきりしない様子。そこには自分の中にある、部落問題への学習の不足が直接の原因だと思われるのが・・・

三幕

 集会所では、住吉神社へ奉納する子どもだんじりの補修を行っている。5月5日のこどもの日の運行を楽しみにしているのは、子どもたちだけではないようだ。そこへ、現れた誠司と浩そして竜也は、皆に大人だんじりをつくることを提案する。誠司の父も含めた長老たちも、はなしに耳を傾ける。そして、その結果・・・

四幕

 小地域懇談会の学習のためのビデオ撮りのリハーサル会場、青空子ども会のメンバーはリハーサルのため、石鎚の隣保館へ集まっている。今年度の発表はハンセン病問題の『特別法廷』にテーマを絞っている。法の番人である最高裁の謝罪に関する今回のテーマ。同和問題とハンセン病問題について悩むスーさんは子ども会の取組に感動する。一緒に観ていた友人の隣保館館長の吉村さんは、その二つの問題について、大島青松園の訪問の際、皆で話し合いをしようともちかける。

五幕

 大島へ行った、スーさんはおじさんや中山さんとの再会を喜ぶ。吉村館長、村木先生、徳田先生の参加を得て、食事をしながら交流学習会を開く。ハンセン病患者の家族の悲惨さを語る、中山さん。患者は家族を気遣い、家族はまた療養所の息子や娘夫に思いを馳せる。本当に自分の差別性に気づかなければならないのは、ふるさとの人たちだということが、分かる。そして部落問題もそのことは同じことであると・・・

六幕

 石鎚自治会館で、八堂山自治会から買っただんじりをみなで補修している様子、そこへ鈴木崇、仁美夫妻がやってくる。皆の仲間に入りたいと申し出た二人、だんじりの完成は間近!

七幕

 祭り前夜、試運転も兼ねて、石鎚ムラのだんじりが運行される。子どもだんじり、ひうちのだんじりも一緒に練るシーン。岡村さん中山さん、スーさんそしてみどりと誠司、子どもたちの夢や希望、そしてムラの誇りが完成する。

 

2016年8月16日火曜日

 
 
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