第3回 若者塾
第3回 若者塾
町人文化と新しい学問における部落問題学習
11月10日(金)19時より、 氷見交友会館において第3回若者塾が開催されました。
今回は、近世における文化(元禄文化・化政文化)に焦点を当て、被差別の身分の人たちが、如何にその文化を担い、継承してきたかを学習しました。
特に今回の学習では、近代医学の進歩に貢献した、杉田玄白、前野良沢らによる「ターヘルアナトミア」の翻訳時のお話に焦点を絞り、話し合いが進められました。
教材「健やかなる老人」は、翻訳書「解体新書」は近代医学の発展に貢献した医学書として、出版されるまでの苦難の道を描くとともに、原著の精緻な図の確認は「腑分け」により実証され、実際その「腑分け」を執行したのは、エタ身分の虎松の祖父、齢90歳の健やかなる老人であったことを学習するものです(『蘭学事始』より)
部落問題学習との出会いは、とかく「辛い」「しんどい」「怖い」「貧しい」という負の部分での出会いが多い中、近代医学の祖となった、今回の「健やかなる老人」の教材は、杉田・前野らの研究の基底に、「腑分け」という大きな業績があったということ、またその見事な執刀ぶりに杉田玄白は驚きを隠せなかったことを、しっかりと児童・生徒に学習させたい。また、それ以上に真実への探究心が「ケガレ意識」を超えたことが、近代の科学の進歩に大きく貢献したことも合わせて伝えたいものである。
【参加人数 15名】
2023年11月18日 土曜日